為替介入とは?意味は?為替介入と外貨準備高の仕組みと目的を解説!バイナリー取引で使えるか?

 

どうもインベスターS.Tです。

 

あなたは、「為替介入」という言葉をご存知でしょうか?

 

FXやバイナリーオプション、もしくは貿易関係の仕事をされている人には気になる言葉です。

 

 

状況に応じては為替介入に期待を持つ人達も多くいるのです。

 

それでは、期待される人がいる「為替介入」とはいったいどのようなものでしょうか?

 

今回の記事では、「為替介入の意味や目的や、バイナリーオプションで使えるか?」を解説していきます。

 

目次

為替介入とは?どんな意味か?

 

為替介入の正式名称は「外国為替平均操作」です。

この「平均操作」という文字を見ると、何となく分かるかもしれません。

 

為替介入の概要
為替の急激な変動を抑えるために、通貨当局(日本では財務省と日本銀行のこと)が為替相場に影響を与えるため、外国為替市場において売買を行うことになります。
つまり、「急激な変動に対応するために円かドルを購入し、為替市場を操作する」ということなのです。

 

 

2種類の為替介入

為替介入には二通りあり、日本が単独で行う「単独介入」と、各国と合意のうえ一緒に行う「協調介入」とがあります。

日本の場合、為替介入を行う権限を財務大臣が持ち、指示を受けた日本銀行が法律に基づいて、為替介入を行うことになります。

また、財務大臣の代理として、日本銀行が海外の通貨当局へ為替介入を委託することもあるのです。

 

 

為替介入の実施状況については、「財務省のホームページ」を確認すると、実績を確認することができます。

 

為替介入を行う目的とは?

 

 

為替介入の目的は、「為替の急激な変動を抑え安定化」を目的としています。

分かりやすく説明するため、過去にあった事例で説明します。

 

東日本大震災で起きた事例
東日本大震災を受け、ドル/円相場は79円前半まで円高が進む事態になったのです。
ここまで円高が進むと、世界経済に与える影響が高くなると判断し、「協調介入」を実施することで、81円まで回復をさせたという状況がありました。
その後も為替介入は実施され、だんだんと円安へと戻していったのです。

 

この時のニュースでは、輸出業が大ダメージを受けていたことを覚えていますでしょうか?

 

 

急激な円高によって受ける影響について
急激な円高は、日本の輸出業に大打撃を与えます。
1ドル80円で輸出した時と、1ドル100円で輸出した場合は、どちらが利益があるのでしょうか?
これは、明らかに1ドル100円で輸出した方が、20円も高い利益があることが分かります。
つまり、同じ製品を輸出しているのに為替が違うだけで、輸出する商品の利益が大きく変わってしまうのです
「それならば、輸入に関しては利益があるのでは?」と、思われるかもしれませんが、それも違います。
確かに、今まで100円で輸入していたものが、80円で購入できるという利点もあります。
しかし、その安く輸入された外国製の商品がスーパーに並んでしまうと、消費者は外国製の安い輸入品しか購入しなくなります。
つまり、日本で製造したものが売れないなってしまうのです。
この状況が続けば、日本の製造業は衰退化してしまうというわけです。

 

 

急激な価格変動は経済に大きな影響をじわじわと与えてくる、耐えらえる資金を持っている大企業ならば、経済の回復を待つこともできますが、中小企業はこの状況が続けば倒産してしまいます。

結果、「仕事が無くなった人たちであふれる」という、負の連鎖になっていくというわけです。

 

 

為替介入を行う目的

このような状況を打破するために行われるのが「為替介入」であり、経済の正常化を目指すという目的があるのです。

 

外貨準備高とは?どんな意味?

 

「外貨準備高」とは、通貨当局が管理する対外資産のことです。

 

ここまでの説明を見ていると、何となく分かるかもしれませんが、為替の介入を行うということは、売買をしなければいけません

そのために、直ちに利用できる資産のことを表しています。

 

為替介入以外には、「輸入代金の決済」や、「対外債務の返済」等にも利用される資産です。

 

為替介入と外貨準備高の仕組みについて

 

仕組みについて
急激な円高に対抗するため、財務省は「為替介入」を行い、円を売りドルを買うという行動を行います。
この際に、財務省は「政府短期証券」を利用し、日本銀行はその債権を購入します。
財務省は、債券で得た円でドルを購入し、「為替介入を行う」という仕組みになっているのです。
為替介入によって、円は市場に多く出回り、結果円安の流れとなっていきます。

 

ただですね、このままの状況でいると、為替介入で多く出回っている円によって、「円の価値が下がり物価が上昇する」という懸念が生まれ、つまりインフレが起こってしまうと考えられます。

 

 

それを阻止するために、日本銀行は「債権を売り、円を市場から回収する」という行動を起こすのです。

 

すると円は、日本銀行に回収され、為替介入を行う前の状況にもどしていく、これが為替介入と外貨準備高の仕組みとなっています。

 

為替介入はバイナリー取引で使えるのか?

 

 

為替介入が行われれば、円安方向に一方的に進みますので、ハイエントリーをすれば勝てるというわけです

 

為替介入が起こると取引できない?
ただ、明らかに分かる為替介入状況で、バイナリーオプション業者が取引させるとは考えにくいです。
もしかすると変動が激しくなるので、エントリーはすべてはじかれる可能性もあるのではないでしょうか?
そうなると、使えないという判断になります。

 

私自身も、為替介入でバイナリーオプションでの投資を行ったことが無いので、絶対に使えるという解説ができないです。

 

 

為替介入が簡単に行われない理由

為替介入とは、多くの投資家がそろそろと囁いたりもしますが、そう滅多に行われるものではありません

なぜなら「介入」とは、市場の自由を損なう恐れがある行為だからです。

 

 

また、為替介入を行うということは、相手国にとって不利益になる行為ですので、行う前に事前の連絡を行う必要があります。

 

 

東日本大震災で為替介入を行った
日本が前回為替介入を行ったのは、先ほどの例で説明した東日本大震災の時です。
2011年に3回行われた以降は実施されていないのです。
これは震災を受けたという日本に対し、外国も承諾したのですが、現在の状況で介入を行えば反感をかう恐れもあります。

 

 

為替介入をバイナリーオプションで利用するのならば、投資家が為替介入の期待から、「今後どうしていくか」を予想するくらいです。

 

滅多に起きるものではないので、短期取引のバイナリーオプションでは、そこまで気にせずとも良いかもしれません。

 

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